財務調査
「銀行から5億円で企業買収を持ちかけられましたが、どのような点に注意すべきでしょうか?」
一般的な買収は株式の取得により行われるため、適正な買収額を知るためには、正確な株式評価を行う必要があります。株式評価には様々な手法がありますが、株式評価の方法についてはこちらを参考にしていただきながら、ここではM&Aをするうえでの注意点をいくつか挙げていきます。
M&Aにおける注意点は、特に「今後の利益見通し」と「簿外債務」の2点です。
そのため、M&Aに際しては財務デューデリジェンスを実施し、買収先企業の経営状況や財務内容等を調査します。調査の結果、例えば、主要取引先との契約が更新されないリスクが判明したり、主要な従業員の退任予定、業界全体の縮小傾向及び競合激化が見込まれる場合は、将来の利益の実現可能性は不確かになります。このようなリスクを見逃したまま将来利益を過大評価すると、株式を割高に買ってしまうリスクがあります。
また、帳簿上に現れていない負債(簿外債務)には、最新の注意が求められます。なぜなら、買収後にそれが顕在化した場合、買い手がその債務を引き継ぐことになり、実質的に想定外のコストが発生するからです。
例を挙げると、リース契約、未払残業代、将来発生予定の退職金、税務調査による修正申告の可能性、契約上の瑕疵担保責任など、将来発生するコストが挙げられます。これらが適切に考慮されないまま株式価値を算定した場合、予期せぬ損失を被るリスクがあります。
M&Aにおける買収にあたっては、注意すべき点が多く存在します。当事務所ではM&Aにおける財務デューデリジェンスの実績がありますので、お気軽にお問い合わせください。詳しくは、サービス内容の財務調査をご覧ください。